運動学習を効果的に行う方法

新しいことを始めた時、効率よく上達するためにどんな工夫をしていますか?

例えば、剣道や空手といった型を重要視するものは、ひたすら型の練習をしますよね。

野球の素振りもそう。とにかく、ひたすら同じ動作を繰り返すことによってその動作を身体に覚えこませることをします。

ときに、その練習量が自分の自信になったりしますよね。「毎日1000回も素振りしたから大丈夫!行ける!」とか。

(たまに、「俺は毎日2000回やってるから俺の方が凄い!」とか良くない考えを持っている人もいますが)

 

そんな動作の習得方法について面白い研究結果があったのでご紹介します。

運動学習を効果的に行う方法
~一人より二人でやればうまくいく~

実際に手と手をとり合って動作を教えることにより、効果的に動きを学習できるかもしれないというお話です。

実験では、二人の人の手を機械でつなぎ、同じ動作しかできなくしたうえで、同じ動作をさせます。

二人の人は同じ様に動作をするのですが、人によって微妙にその動きは異なりますよね?

しかし、二人の人は繋がれているので自分と相手の動きが合わさった動きをさせられます。

二人三脚で隣の人と繋がれた足のようなイメージです。

もしくは、こんな大道芸。

このようにすると、普通に一人で練習するよりも上達が早いというのです。

(あ、もちろん動画中の人形は人に置き換えてください)

しかも、繋がれる相手が自分よりヘタな人でもOKとのこと。

昔から、”手取り足取り”なんて言葉がありますが、それが実験で示されたことになるのでしょうか。

しかも機械経由で繋がれても学習効果がUPするということは、相手が遠隔地にいてもOK。

さらには、相手が人間じゃなくてもOKということでしょうか。

つまり、プロの人の動きを機械に記憶しておき、その機械を装着して機械の動きに併せて動作を繰り返す事によって、プロの動きが習得できるということになります。

(実際は、体格の違いやら何やらでそんなに簡単には行かないと思いますが)

 

文字の練習にこれを使ったら効率的にできそう。

(小学校の時ひたすらなぞりましたよね?)

習字やペン字にも簡単に応用できそうです。

 

むかし、大リーグボール養成ギブスなんてものが漫画にありましたが、あながち間違ってはいないのかも。

 

みなさんならこれをどの様に使いますか?

スポーツの練習も効率的に機械相手・・・よりは、仲間との直接的なコミュニケーション(手取り足取り?)の中でやった方が楽しそうだなぁと思ってしまいますが。。。

物に触れたときの感覚がわかる義手

2月5日のBBC NEWSに以下のような記事がありました。

Bionic hand allows patient to ‘feel’
http://m.bbc.co.uk/news/health-26036429

簡単に解説すると、ものを持った時の触感までわかる義手が開発され、火事で腕を失ってしまったAaboさんに装着する手術をしたら成功したというもの。4本の電極を腕の神経に接続して、義手の先に取り付けたセンサ(何を使っているんだろ?)からの信号を神経に送ったところ、Aaboさんはものを持った時に持ったものが丸いものなのか四角いものなのか、目で確認しなくても触覚を頼りに判断することができたそうだ。これは凄い!

義肢の歴史

義手を含め、義肢と呼ばれるものは個々何十年かで大きく進化しています。最初はヒトの手足のような形をしただけの単なる木の棒のようなものだったのでしょう。それが次第に材料や機構が進化し、見た目だけでない実用物としての機能が備わってきました。2012年のロンドンオリンピックに両足義足のランナーとして初めて参加したオスカー・ピストリウス選手のことは覚えている方もいるのではないでしょうか。この選手の装着しているカーボン製の義足は、その性能が補助具としての機能を超越しているとして物議を醸し出したほどのもの。

また、ヒトが自分の意志で動かすことの出来る義手も開発されています。これは、ヒトが筋肉を動かしたときに発生する電気信号を皮膚表面に貼り付けたセンサで検知して、その信号に併せて義手を動かすというもの。上記の例では、胸の筋肉を義手を動かすのに用いています。つまり、胸筋をぐっと収縮させると義手が動くのです。(こっちのページのほうがわかりやすいかも。)

そして、義手はとうとう触覚までも獲得し始めました。今の義手は自分の意志で操れるだけでなく、義手で触れたものの手触りまでわかるようになったのです。これは凄い進歩。今はまだ研究段階ということですが、今後ますます発展していくのは間違いない!

と、ここでいくつか疑問が湧いてくる人もいるのではないでしょうか。

胸筋で動かす義手って変な感覚じゃないの?

触覚がある義手に取り付けたれたセンサは数個しかないけど、それで微妙な感覚の違いはわかるの?

義手から得た触感って、生の手から得られる感覚と一緒なの?

僕自身はこれらのような義手を着けたことは無いし、着けてる人にインタビューしたことも無いので推測でしかないのだけれど、答えはこうなんじゃないかと思います。

胸筋で動かす義手って変な感覚じゃないの?
→最初は変だと感じると思うけど、そのうち慣れて気にならなくなります。

触覚がある義手に取り付けたれたセンサは数個しかないけど、それで微妙な感覚の違いはわかるの?
→わからないと思うけど、慣れてくるとそれで何とかやり繰りできるようになると思います。

義手から得た触感って、生の手から得られる感覚と一緒なの?
→違うと思います。なので、なので最初は丸いものを触っても丸いとは感じないと思う。だた、いずれ慣れてその感覚が丸いものを触った時のものだと思うようになります。

ちょっと適当な回答だと思うかもしれないけど、実際人間の適応能力は凄い。そのいい例がラバーバンドイリュージョンという触錯覚。説明は省略しますが、この実験をやってみると、マネキンの手が自分の手に思えてきます(不気味です)。それくらい人間の感覚は適応するのです。だって、季節や仕事によって指先の皮が暑くなったり薄くなったり硬くなったり指紋が無くなったりしても、あまり意識せず触覚をつかうことできるでしょ?

改めて生物の適応能力には驚かされます。

終わりに

なんでこの記事を取り上げたかというと、実は感覚を持った義手を作るのが僕の大学進学の動機だったのです。そして、その夢のおかげで今は触感計測に関する研究に携わっています。この分野、これからどんどん面白くなりますよ〜!

 

そういえば、フック船長の鉤爪のようなものつけてたけど、あれは義手?(こんなの実際に使っていた人はいるのだろうか?)。